雪虫(エノキワタアブラムシ)の塗り絵
雪虫(エノキワタアブラムシ)の特徴
雪虫は、その儚げな姿から「冬の妖精」とも呼ばれますが、生物学的にはアブラムシの仲間です。エノキワタアブラムシを含め、体に白い綿のような物質をまとったアブラムシの総称として親しまれています。
雪虫の基本情報
| 項目 | 内容 |
| 一般的な英語名 | Woolly aphid(ウーリー・アフィッド / 綿毛のアブラムシ) |
| 別名(英語) | Snow bug, Flying fluff |
| 分類 | カメムシ目アブラムシ上科(ワタアブラムシ亜科など) |
| 代表的な種類 | トドマツワタアブラムシ、エノキワタアブラムシなど |
名前と英語の由来
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和名の由来:
晩秋から初冬にかけて、雪が降る直前に現れることから「雪虫」と呼ばれます。空中を漂う姿が、まるで舞い落ちる雪の結晶のように見えるため、この風情ある名がつきました。
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英語名の由来:
英語では Woolly aphid と呼ばれます。「Woolly(羊毛のような)」という言葉通り、体に白いワックス状の分泌物をまとっている姿が、羊の毛のように見えることに由来しています。
雪虫の正体と白い綿の秘密
雪虫の体についている白いふわふわしたものの正体は、蝋(ワックス)です。
彼らは腹部にある腺からこの糸状の蝋を分泌し、全身を覆っています。この綿には、以下のような役割があると考えられています。
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天敵からの防御: 体を大きく見せたり、鳥やテントウムシなどの天敵に捕まった際に綿が取れて逃げやすくしたりします。
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浮力の確保: 体が非常に小さいため、この綿が風を捉える帆のような役割を果たし、遠くまで飛ぶのを助けます。
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体温調整・乾燥防止: 非常に繊細な体をしているため、外気から身を守るバリアのような機能を持っています。
生息場所とドラマチックな移動(生活史)
雪虫の最大の特徴は、季節によって住む木を変える「寄主転換(きしゅてんかん)」を行うことです。
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春から夏:
多くの種類は、特定の樹木(例えばヤチダモなど)の根や幹で過ごします。この時期は羽がなく、ひたすら繁殖して数を増やします。
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秋(雪虫として現れる時期):
産卵のために別の木(トドマツなど)へ移動する必要があるため、羽を持った世代が誕生します。私たちが目にする「雪虫」は、このお引越し(移動)の真っ最中の姿なのです。
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エノキワタアブラムシの場合:
その名の通りエノキ(榎)を主な生息地とします。秋になるとエノキの葉の裏に密集し、羽を持った成虫が周囲を舞います。他の雪虫と同様に白い綿をまとっていますが、種類によって好む樹木が異なります。
時期:なぜ「雪が降る前」なのか
雪虫が飛ぶ時期は、地域によって異なります。
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北海道・東北: 10月下旬から11月上旬ごろ
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関東以南: 11月下旬から12月ごろ
彼らが飛ぶのは、産卵という命のバトンを渡すための最後の旅です。雪虫が大量に舞った1週間から10日後には初雪が降るという言い伝えが各地にあり、実際に気象統計的にも高い関連性が認められています。まさに自然の天気予報士といえる存在です。
雪虫(エノキワタアブラムシ)の色を塗るコツ
綿の「透明感」をだそう
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白を活かす: 雪虫の最大の特徴である綿の部分は、あえて塗らずに紙の白さをそのまま活かしましょう。
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影の入れ方: 綿の輪郭や重なっている部分に、ごく薄い水色や灰色で少しだけ影を入れると、ふわふわとした立体感と冷たい空気感が表現できます。
繊細な羽と体
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羽の表現: 羽は透明なので、脈(筋)を薄いグレーでなぞる程度にしましょう。羽の付け根あたりに少しだけ虹色(淡いピンクや青)を薄く混ぜると、光を反射しているように見えて綺麗です。
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体と足: 足や触角は非常に細いです。黒よりも濃い茶色やグレーを使うと、実物の儚い印象に近づきます。
背景で冬の気配を演出
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周りに小さな雪の結晶を書き加えたり、背景を夜の深い青や夕暮れの紫でグラデーションにしたりすると、白い雪虫がパッと浮き上がって幻想的な1枚になります。
雪虫(エノキワタアブラムシ)の豆知識
正体は「アブラムシ」の仲間
雪のように白くてきれいな虫だけど、実は「アブラムシ」の仲間なんだ。「トドノネオオワタムシ」や「エノキワタアブラムシ」など、いくつかの種類をまとめて「雪虫(ゆきむし)」と呼んでいるんだよ。
白いフワフワの正体
お腹についている白い綿のようなものは、体から出した「蝋」という物質なんだ。これがフワフワのコートになって、寒さや乾燥から体を守っていると言われているよ。飛んでいる姿は、まるで雪が降っているみたいだね。
初雪を知らせる「冬の使者」
雪虫がたくさん飛んでいるのを見かけると、「もうすぐ初雪が降るよ」という合図だと言われているよ。寒くなってきて、夏に暮らしていた場所から冬を越すための場所に引っ越しをするために飛んでいるからなんだ。
熱に弱い「儚い命」
雪虫はとてもデリケートで、熱に弱い生き物だよ。人間の体温でも火傷をして弱ってしまうから、捕まえようとして手で触れると死んでしまうことがあるんだ。見つけても触らずに、目で見て楽しんであげてね。
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