笠地蔵の塗り絵
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笠地蔵の特徴
「笠地蔵」は、日本の代表的な昔話の一つです。貧しいけれど心優しいおじいさんが、雪の降る寒い日にお地蔵様に笠を被せてあげた親切が報われ、お地蔵様からの恩返しで幸せになるという温かい物語です。
物語の由来とテーマ
「笠地蔵」の物語は、日本の東北地方を中心に古くから伝わっており、地蔵信仰と結びついた話です。地蔵様は、子どもや旅人を守る仏様として親しまれてきました。
- テーマと教訓:この物語のテーマは、「無私の親切」と「正直な行いへの報い」です。おじいさんは、自分が貧しくて食べるものにも困っているのに、見返りを求めず、困っているお地蔵様に大切な笠を差し出します。この心からの優しさが、奇跡的な恩返しとなっておじいさん夫婦を救います。
- 対比:雪が降る厳しい寒さと、おじいさん夫婦の温かい心が対比され、物語の感動を高めています。
あらすじ
むかしむかし、あるところに貧しいおじいさんとおばあさんがいました。年越しのお餅を買うお金もなく、おじいさんは町へ笠を売りに出かけました。
しかし、笠は一つも売れず、雪がだんだんと激しく降ってきました。がっかりして山道を通って帰る途中、おじいさんは道端に六体のお地蔵様が雪に埋もれて立っているのを見つけました。
「このままではお地蔵様が寒かろう」と思ったおじいさんは、売れ残った五つの笠を一体ずつ被せてあげました。しかし、笠が一つ足りません。
おじいさんは、最後の一体には、自分が被っていた手ぬぐいを脱いで被せてあげました。そして、何も売れなかったことをおばあさんに謝りながら家に帰りました。
その夜、雪の降る音と共に、家の外から「よいではないか、よいではないか」という声が聞こえてきました。おじいさんが戸を開けてみると、そこにはお地蔵様たちが立っていて、お地蔵様の足元には、お餅や米、宝物がたくさん置かれていました。
お地蔵様たちは、おじいさんの親切な心に感謝し、恩返しに来てくれたのでした。おじいさんとおばあさんは、これ以降、幸せに暮らしました。
笠地蔵の色を塗るコツ
ぬりえでは、雪景色の厳しさと、おじいさんの温かい心、そしてお地蔵様の優しい表情を表現するのがコツです。
塗り方の基本
- おじいさんとおばあさん:
- 着物:灰色や薄い茶色など、素朴でつつましい色で塗ります。着物のシワを濃い色で描き入れると、寒そうな雰囲気が出ます。
- 笠:お地蔵様にかぶせる笠は、薄い茶色やわら色で、編み目が分かるように、細い線で塗ると良いでしょう。
- お地蔵様:
- 体:お地蔵様は、石仏なので、灰色や薄い茶色で、穏やかな表情を強調して塗ります。
- 頭巾:お地蔵様が被っている頭巾は、赤や濃いピンクで塗ると、冬の景色の中で目立つアクセントになります。
- 雪景色:
- 雪:積もった雪は白を活かし、影になる部分(木や家の裏側)に薄い水色や薄い紫を塗ると、雪の冷たさと立体感が出ます。
特別のアイテムの色
- 恩返しの品:
- お餅:白で丸く塗り、ツヤツヤした感じを出すと美味しそうに見えます。
- 米俵:薄い茶色やわら色で、宝物として積まれた様子を豪華に塗りましょう。
- 夜空と雪:
- 夜空:恩返しに来た夜の空は、濃い青色や紺色で塗ると、星の光や雪の白さが際立ちます。雪の結晶は、真っ白や銀色で描くとキラキラと輝いて見えます。
ぬりえを楽しむためのヒント!
- 自由に表現しよう!
- おじいさんが笠を被せてあげた時、お地蔵様がどんなに喜んでいたかを想像して、優しい光を周りに描き足しても楽しいね。自由に表現しよう!
- 対比を楽しもう!
- 貧しい家の素朴さと、お地蔵様が運んできた宝物の豪華さを、対比を意識して塗ると、物語の感動が深まって、絵がもっと生き生きするよ!
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笠地蔵
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