芋掘りの塗り絵

難易度:
~

芋掘りの特徴(とくちょう)

秋(あき)の畑(はたけ)でいちばん楽(たの)しい行事(ぎょうじ)

芋掘(いもほ)りは、10月(がつ)から11月(がつ)ごろに、幼稚園(ようちえん)や小学校(しょうがっこう)、地(ち)いきの畑(はたけ)で行(おこな)われる秋(あき)の行事(ぎょうじ)だよ。
掘(ほ)るのはサツマイモ。春(はる)に植(う)えた苗(なえ)が夏(なつ)のあいだにぐんぐんつるをのばして、土(つち)の中(なか)で根(ね)っこをふとらせているんだ。それをみんなで掘り出(だ)すんだ。
土(つち)をかき分(わ)けて、赤(あか)むらさき色(しょく)の芋(いも)が顔(かお)を出(だ)したしゅんかんが、いちばん盛(も)り上(あ)がるところだよね。

土(つち)の上(うえ)は、ハートの葉(は)っぱでいっぱい

畑(はたけ)に行(い)くと、まず目(め)に入(はい)るのはハートの形(かたち)をした葉(は)っぱだよ。
サツマイモの葉は、先(さき)がとがっていて、付け根から太(ふと)い葉脈(ようみゃく)が放射状(ほうしゃじょう)に広(ひろ)がっているよ。その葉を、細長(ほそなが)いつるが地面(じめん)をはうようにつないでいるんだ。
畑(はたけ)の土(つち)は、かまぼこのように細長く盛(も)り上(うえ)がっているよ。これを畝(うね)という。芋(いも)はこの盛(も)り上(うえ)がった土(つち)の中(なか)でふくらんでいくんだ。

まずはつるを刈(か)ってから

いきなりつるを引(ひ)っぱっても、芋(いも)はなかなか出(で)てこないよ。
本当(ほんとう)の芋掘(いもほ)りでは、先(さき)につるを刈り取(と)って、じゃまな葉をどかしてから、畝(うね)の土(つち)を手(て)で掘っていくんだ。
そして、土(つち)の中(なか)から芋(いも)が見(み)えたら、まわりの土(つち)を広くよけてから、そっと持(も)ち上(うえ)げる。あわてて引(ひ)っぱると、芋(いも)が土(つち)の中(なか)でポキンと折(お)れてしまうからね。

1本(ほん)の茎(くき)に、いくつもぶら下(した)がる

掘り上(うえ)げてみると、1つの株(かぶ)から4本(ほん)から6本(ほん)ほどの芋(いも)が、房(ぼう)のようにつながって出(で)てくることが多(おお)いよ。
芋(いも)の形(かたち)は、まん中(なか)がふくらんで、両(りょう)はしが細(ほそ)くとがった形(かたち)。表面(ひょうめん)には細(ほそ)いひげのような根がたくさんついているよ。
このひげ根があるのが、サツマイモの目(め)じるしだよ。

花(はな)はめったに咲(さ)かない

サツマイモの花(はな)は、アサガオによく似(に)たうすいピンク色(しょく)の花(はな)だよ。じつはアサガオと同(おな)じヒルガオ科(か)のなかまなんだ。
でも日本(にっぽん)の畑(はたけ)では、めったに咲(さ)かない。昼(ひる)の時間(じかん)が短(みじか)くならないとつぼみができない性質(せいしつ)なので、涼(すず)しくなるころには畑(はたけ)の芋掘(いもほ)りが終(お)わってしまうからだよ。
もし畑(はたけ)で花(はな)を見つけたら、それはかなり運(うん)がいいよ。

掘ってすぐより、しばらく置(お)いたほうが甘(あま)い

掘りたてのサツマイモは、じつはまだそれほど甘くないんだ。
風通(かぜとお)しのよいところで2週間(しゅうかん)ほど寝(ね)かせると、中(なか)のでんぷんがすこしずつ糖(とう)に変(か)わって、ぐっと甘くなるんだ。
「掘った日(ひ)に食(た)べたいのに」と思(おも)うかもしれないけれど、ここはがまん。待(ま)ったぶんだけ、おいしくなるよ。

芋掘りの色(いろ)を塗(ぬ)るコツ

芋(いも)の色(しょく)は、1色(しょく)でぬらない

サツマイモの皮(かわ)は、赤(あか)むらさき色(しょく)をしているよ。でも、全部(ぜんぶ)を同(おな)じ濃(こ)さでぬると、のっぺりしてしまうよ。
まんなかを濃(こ)く、両(りょう)はしを少(すこ)し薄(うす)くぬってみて。それだけで、ぷっくりふくらんだ形(かたち)に見(み)えてくるんだ。
ところどころ、うすい茶色(ちゃいろ)や白(しろ)っぽい部分(ぶぶん)を残(のこ)すと、土(つち)から掘り出(だ)したばかりの感(かん)じが出(で)るよ。

ひげ根は、こげ茶か白(しろ)で

芋(いも)から細(ほそ)く出(で)ているひげ根は、うすい茶色(ちゃいろ)か、ぬらずに白(しろ)いまま残(のこ)すのがおすすめだよ。
ここを芋(いも)と同(おな)じ色(しょく)でぬってしまうと、根なのか芋(いも)なのか分からなくなってしまうよ。
細(ほそ)い線(せん)だから、色(しょく)えんぴつの先(さき)をとがらせてから、さっと引くときれいに入(はい)るよ。

葉は緑(みどり)を2色(しょく)使(つか)い分(わ)ける

ハートの形(かたち)の葉(は)っぱは、手前(てまえ)を濃(こ)い緑(みどり)、奥(おく)をうすい緑(みどり)にすると、畑(はたけ)の広がりが出(で)るよ。
葉脈(ようみゃく)の線(せん)はぬりつぶさずに白(しろ)く残してみて。1枚(まい)1枚(まい)の葉がくっきり見(み)えてくる。
つるは緑(みどり)だけでなく、赤(あか)むらさきをまぜてもいいよ。本物(ほんもの)のサツマイモのつるは、赤(あか)みをおびていることが多(おお)いんだ。

土(つち)は茶色一色(ちゃいろいっしょく)にしない

畑(はたけ)の土(つち)は、こげ茶・茶色(ちゃいろ)・うすい茶色(ちゃいろ)の3色(しょく)を、まだらにおいていくといいよ。
掘り返(かえ)したばかりのところは色(しょく)を濃(こ)く、まだ掘っていないところはうすく。そうすると、どこを掘ったのかが絵(え)から伝(つた)わるんだ。
空(そら)は白(しろ)いまま残しておくと、絵(え)ぜんたいが明(あか)るく見(み)えるよ。

芋掘りの豆知識(まめちしき)

サツマイモは「根」、ジャガイモは「茎(くき)」

同(おな)じ「イモ」でも、体(からだ)のどこがふくらんだものかがちがうんだ。
サツマイモは根がふとったもので、塊根(かいこん)という。だから表面(ひょうめん)にひげ根がついているんだ。
いっぽうジャガイモは地下(ちか)の茎(くき)がふとったもので、塊茎(かいけい)。表面(ひょうめん)はつるつるしていて、くぼみから芽(め)が出(で)るよ。掘ったときに見分(わ)けてみてね。

沖縄(おきなわ)から鹿児島(かごしま)へ、そして江戸(えど)へ

サツマイモのふるさとは中央(ちゅうおう)アメリカのあたりだよ。日本(にっぽん)に来(き)たのは、いまから400年(とし)ほど前(まえ)。
1605年(とし)、琉球(りゅうきゅう)(いまの沖縄(おきなわ))の野國總管(のぐにさとしかん)という人(ひと)が、中国(ちゅうごく)から持(も)ち帰(かえ)ったのが始(はじ)まりと伝えられているよ。
そこから薩摩(さつま)(いまの鹿児島(かごしま))に広まったので、「薩摩(さつま)の芋(いも)」でサツマイモとよばれるようになったんだ。

ききんから人(ひと)を救(すく)った「甘藷先生(かんしょせんせい)」

江戸時代(えどじだい)、米(べい)がとれない年(とし)が続(つづ)いて、たくさんの人(ひと)が食(た)べ物(もの)にこまったことがあったよ。
そのとき、やせた土地(とち)でも育(そだ)つサツマイモを広めようとしたのが青木昆陽(あおきこんよう)という学者(がくしゃ)だよ。
1735年(とし)に『蕃薯考(ばんしょこう)』という本(ほん)を書(か)いて、将軍(しょうぐん)の徳川吉宗(とくがわよしむね)にすすめたんだ。
おかげで多くの人(ひと)が助(たす)かり、昆陽(こんよう)は「甘藷先生(かんしょせんせい)」とよばれるようになった。いまも東京(とうきょう)の目黒(めぐろ)に、そう刻(きざ)まれたお墓(はか)が残っているよ。