栗拾いの塗り絵
栗拾いの特徴
どんぐりより早い、秋のはじめの行事
栗拾いは、9月から10月中ごろにかけて、栗林や観光農園、幼稚園や小学校の遠足で行われる行事だよ。
どんぐり拾いより少し早い時期なんだ。まだ暑さが残るころに、栗の実はもう地面に落ちはじめているんだ。
栗の木の下に立って見上げると、枝にとげだらけの丸いかたまりが、いくつもぶら下がっているのが見えるよ。
「いが」の中に、実が2つか3つ
あのとげだらけの丸いかたまりをいがというよ。
いがは実を守るための殻で、1つのいがの中に、実が2個か3個入っているんだ。
熟すといがが十文字に裂けて、すきまから茶色い実が顔を出す。そのまま地面に落ちてくるよ。
拾ってみると、実の形がおもしろい。片面が平らで、もう片面がまるくふくらんでいるんだ。3個入っていたときは、まん中の1個だけが両面とも平らになるよ。だから、拾った実の形を見れば、いがの中のどこにいたかが分かるんだ。
とげは、動物から実を守るよろい
いがのとげは、思っているよりずっとかたくて鋭いよ。うっかりさわると指にささる。
これは、熟す前の実を動物や鳥に食べられないようにするための、よろいのようなものなんだ。
だから栗拾いでは、軍手をはめて、長ぐつをはく。地面に落ちているいがを踏んでしまっても、長ぐつならだいじょうぶ。
いがから実を出すときは、長ぐつでいがを足で押さえて、トングで実をはさみ出すよ。素手でいがをつかんではいけないんだ。
実の皮は、二重になっている
拾った実をよく見ると、外側にかたくてつやのある茶色い皮があるよ。これが鬼皮。
鬼皮をむくと、その下にうすい茶色の皮がもう1枚あるよ。これが渋皮だよ。
日本の栗は、この渋皮が実にぴったりくっついていて、なかなかはがれない。町で売っている天津甘栗がつるんとむけるのは、あれが中国の栗だからなんだ。
渋皮をつけたまま甘く煮た「渋皮煮」は、日本ならではの食べ方だよ。
拾ってすぐより、冷やすと甘い
拾いたての栗は、じつはまだそれほど甘くないんだ。
栗を0度くらいの冷たいところに1か月ほど置くと、中のでんぷんが糖に変わって、甘さがぐんと増す。実験では3倍にもなったそうだよ。
栗はタネだから、冬をこすために自分で糖をためこむ。その性質を利用しているんだね。
家の冷蔵庫なら、チルド室に2〜3週間。待つほどおいしくなるのは、サツマイモと同じだよ。
栗拾いの色を塗るコツ
いがは、とげの先を白く残す
いがのとげを全部こい色でぬると、まっくろいかたまりになってしまうよ。
根もとをこい緑か茶色、先のほうを白いまま残すとうまくいく。とげが光って見えて、ちくちくした感じが出るんだ。
青いいがは黄緑、茶色くなったいがはこげ茶。2色を使い分けると、落ちてから時間がたったものとの差が出るよ。
実は、平らな面とふくらんだ面で分ける
栗の実をきれいに見せるコツは、ふくらんだ面をこい茶色、平らな面をうすい茶色にすることだよ。
これだけで、ぷっくりした立体に見えてくる。
実の頭のとがったところには、短い毛のふさがついているよ。ここは細い線でうすく。
実の底にある丸い部分は座といって、白っぽいざらざらの面だよ。ここは白いまま残しておくと、本物らしくなるんだ。
いがの中は、うすく残す
口を開いたいがの内側は、とげのない、なめらかな面になっているよ。
ここを外側と同じ色でぬらずに、うすいクリーム色か白のままにしてみて。裂けて開いた感じがはっきりするよ。
実といがのすきまも、白く残しておくと、実が「入っている」ように見えるんだ。
軍手と長ぐつで、色を遊ばせる
この塗り絵では、みんなが軍手と長ぐつをつけているよ。
地面や栗が茶色でまとまるので、軍手と長ぐつだけ、赤や黄色、青など明るい色にしてみて。絵の中で人がぱっと目立つんだ。
栗の葉は細長くてふちがギザギザ。まだ緑の葉と、黄色くなった葉をまぜると、9月の林らしくなるよ。
栗拾いの豆知識
縄文時代の人は、栗の林を育てていた
栗は、日本でとても古くから食べられてきた木の実だよ。
青森県の三内丸山遺跡では、5000年以上前の栗が大量に見つかっているんだ。しかも、遺跡から出た栗のDNAを調べると、野生のものより粒がそろっていたことが分かったんだ。
つまり縄文時代の人たちは、ただ拾っていただけでなく、実のいい木を選んで栗林を育てていたと考えられているよ。
建物の柱にも栗の木が使われていた。栗は、食べ物と材木の両方をくれる大事な木だったんだ。
栗の花は、6月に咲く白いひも
栗の花を見たことはあるかな。秋の実からは想像しにくいけれど、花が咲くのは6月ごろだよ。
細長いひものような形の花が、枝いっぱいに白くたれ下がる。遠くから見ると、木が白くかすんで見えるほどなんだ。
この花には強いにおいがあって、ハチや小さな虫をたくさん呼びよせる。
この時期に降る長雨を「栗花落」と書いて「ついり」と読むことがあるよ。栗の花が落ちるころの雨、という意味だね。
「桃栗三年柿八年」
「桃栗三年柿八年」ということわざを聞いたことがあるかな。
タネや苗から育てて実がなるまでに、モモとクリは3年、カキは8年かかる、という意味だよ。
そこから、何ごとも実を結ぶには時間がかかるというたとえに使われるようになったんだ。
栗は木の実の中では早いほうだけれど、それでも3年。いま拾っている栗も、だれかが何年も前に植えた木からできたものかもしれないね。
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大きな栗をひろったよ
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栗林の栗拾い
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秋の栗林(細密)
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