カタバミの塗り絵

難易度:
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カタバミの特徴(とくちょう)

クローバーとまちがえやすい草(くさ)

カタバミは、校庭(こうてい)のすみや花(か)だんのふち、コンクリートのすきまで見(み)かける、小(ちい)さな草(くさ)だよ。三つ葉をしているから、「あ、クローバーだ!」と思(おも)って四つ葉をさがした人(ひと)もいるんじゃないかな。
じつはこれ、クローバー、つまりシロツメクサとはまったくの別(べつ)の草(くさ)なんだ。見(み)分(わ)け方(かた)は、あとでくわしく教(おし)えるね。

葉(は)っぱが「食(た)べられた」ように見(み)える

カタバミを漢字(かんじ)で書(か)くと片喰(かたくえ)。「かたほうを食(た)べられた」という意味(いみ)なんだ。
なぜかというと、小(ちい)さな葉(は)っぱ1枚(まい)1枚(まい)の先(さき)が、深(ふか)くV字(じ)にへこんでいるから。まるでだれかにかじられたあとみたいに見(み)えるよね。だから「片(かた)喰(は)み」——これが名前(なまえ)のもとになったと言(い)われているんだ。
塗(ぬ)り絵(え)をよく見(み)てみて。ハート形(かたち)の葉の先(さき)が、しっかりV字(じ)にわれているのが分かるかな。

夜(よる)になると、葉をとじる

カタバミには、もっとおどろく特(とく)ちょうがあるよ。夜(よる)になると、葉をぴたりととじてしまうんだ。
昼(ひる)のあいだは3枚(まい)の葉を大(おお)きく広(ひろ)げているのに、暗(くら)くなると、かさをたたむようにしゅんと下(した)を向(む)いて閉(と)じる。そして朝(あさ)になると、また開(ひら)くんだよ。
学校(がっこう)が終(お)わったあと、夕方(ゆうがた)おそくに校庭(こうてい)のカタバミを見(み)に行(い)ってみて。昼(ひる)とはまるでちがう姿(すがた)をしているはずだよ。

黄色(きいろ)い小(ちい)さな花(はな)と、ロケットみたいな実(じつ)

花(はな)は黄色(きいろ)で、花(はな)びらが5枚(まい)。大(おお)きさは1センチもないくらい、とても小(ちい)さいよ。春(はる)から秋(あき)まで、長(なが)いあいだ次々(つぎつぎ)とさきつづけるんだ。
花(はな)のとなりに、細長(ほそなが)いつつのような実(じつ)が上(うえ)を向(む)いて立(た)っているのを見(み)つけたかな。小(ちい)さなオクラみたいな形(かたち)をしているね。
この実(じつ)がすごいんだ。じゅくした実(じつ)にそっとさわると、パチンとはじけて、中(なか)の赤(あか)いタネがいきおいよく飛(と)び出(だ)す。飛(と)ぶきょりは、なんと1メートルにもなるんだよ。

クローバーとの見(み)分(わ)け方(かた)

いよいよ見(み)分(わ)け方(かた)だよ。ならべてくらべると、じつはぜんぜんちがうんだ。

葉(は)っぱの先(さき)を見(み)る。カタバミは先(さき)が深(ふか)くV字(じ)にへこんでいるんだ。クローバーは丸(まる)くて、へこみはあってもごく浅(あさ)いんだ。
葉のもようを見(み)る。クローバーには白(しろ)い「く」の字(じ)の模様(もよう)があるけれど、カタバミにはないよ。
花(はな)の色(いろ)を見(み)る。カタバミは黄色(きいろ)、クローバーは白(しろ)いまるいかたまり。これがいちばん分かりやすいね。
ちなみに、カタバミはカタバミ科(とが)、クローバーはマメ科(とが)で、なかまですらないんだ。だからカタバミで四つ葉をさがしても、なかなか見(み)つからないんだよ。

十円玉(じゅうえんたま)がぴかぴかになる草(くさ)

カタバミの葉にはシュウ酸というすっぱい成分(せいぶん)がふくまれているよ。かんでみるとすっぱいので、「すいものぐさ」とよぶ地方(ちほう)もあるくらいなんだ。
このシュウ酸には、金属(きんぞく)の黒(くろ)いよごれを落(お)とすはたらきがあるんだよ。だから、くもった十円玉(じゅうえんたま)をカタバミの葉でこすると、ぴかぴかになるんだよ。むかしの人(ひと)は、この草(くさ)で鏡(かがみ)や仏具(ぶつぐ)をみがいていたんだ。そのため鏡草(かがみくさ)とよぶ地方(ちほう)もあるんだよ。

カタバミの色(いろ)を塗(ぬ)るコツ

葉のV字(じ)を、つぶさないように塗(ぬ)る

この塗(ぬ)り絵(え)のいちばんの見(み)どころは、葉の先(さき)の深(ふか)いV字(じ)のへこみ。カタバミを見(み)分(わ)ける決め手(て)だから、ここをつぶさないように塗(ぬ)ろう。
葉は1枚(まい)ずつ、輪郭(りんかく)にそって塗(ぬ)るのがコツ。3枚(まい)まとめて一気(いっき)に塗(ぬ)ると、V字(じ)が消(き)えてしまうんだ。
色(いろ)は黄(き)みどりがおすすめ。カタバミの葉は、クローバーより明(あか)るくてやわらかい緑(みどり)をしているよ。

花(はな)は黄色(きいろ)ひといろで大丈夫(だいじょうぶ)

カタバミの花(はな)はまっ黄色(きいろ)。むずかしく考(かんが)えずに、そのまま黄色(きいろ)で塗(ぬ)ってしまっていいよ。
もう少(すこ)していねいにしたいときは、花(はな)びらの根元(ねもと)をこいオレンジ、先(さき)を明るい黄色(きいろ)にしてみて。花(はな)びらのすじにそって色(いろ)をのばすと、ぱっと開いた感(かん)じが出(で)るんだ。
花(はな)の真ん中(なか)のおしべは、塗らずに白(しろ)いまま残(のこ)しておこう。

実(じつ)は、みどりから茶色(ちゃいろ)へ

上(うえ)を向(む)いて立(た)っている細長(ほそなが)い実(じつ)は、若(わか)いうちはみどり色(いろ)、じゅくすと茶色(ちゃいろ)っぽくなるよ。
だから、何本(なんぼん)かをみどり、何本(なんぼん)かを茶色(ちゃいろ)に塗(ぬ)り分(わ)けると、「もうすぐはじけるぞ」という感(かん)じが出せるんだ。たてのすじにそって色(いろ)を変(か)えると、つつの形(かたち)がはっきりするよ。

茎(くき)は赤(あか)みをおびた色(いろ)で

意外(いがい)かもしれないけれど、カタバミの茎(くき)は緑(みどり)ではなく、赤(あか)っぽい色(いろ)をしていることが多(おお)いんだ。
茎(くき)を赤茶色(あかちゃいろ)や、うすい赤(あか)むらさきで塗(ぬ)ってみて。葉の黄(き)みどりとならぶと、ぐっと本物(ほんもの)らしくなるよ。ここに気(き)づいて塗(まみ)れたら、かなりの観察名人(かんさつめいじん)だね。

塗ったら、十円玉(じゅうえんたま)を持(も)って校庭(こうてい)へ

塗(ぬ)り終(お)わったら、くもった十円玉(じゅうえんたま)を1枚(まい)持(も)って、校庭(こうてい)のすみへ行(い)ってみよう。
カタバミの葉を数枚(すうまい)つんで、十円玉(じゅうえんたま)をごしごしこすってみて。びっくりするくらいぴかぴかになるはずだよ。葉にふくまれるすっぱい成分(せいぶん)が、よごれを落としてくれるんだ。
ついでに、葉の先(さき)のV字(じ)も確(たし)かめてみてね。絵(え)に描(えが)いたとおりの形(かたち)をしているかな。

カタバミの豆知識(まめちしき)

タネは1メートルも飛(と)ぶ

カタバミの細長(ほそなが)い実(じつ)は、じゅくすとさわっただけでパチンとはじけるんだ。中(なか)から赤(あか)いタネが、いきおいよく飛(と)び出(だ)すよ。
その飛(と)ぶきょりは、なんと最大(さいだい)で1メートルほど。自分(じぶん)では動(うご)けない植物(しょくぶつ)が、こうやってなかまを遠(とお)くへ広(ひろ)げているんだね。
校庭(こうてい)でじゅくした実(じつ)を見(み)つけたら、そっと指(ゆび)でつまんでみて。手(て)のひらの上(うえ)で小(ちい)さくはじけるのが分かるはずだよ。

武士(ぶし)に好(す)かれた家紋(かもん)だった

カタバミの葉の形(かたち)は、家紋(かもん)にもなっているよ。片喰紋(かたばみもん)といって、日本(にっぽん)の十大家紋(じゅうだいかもん)のひとつに数(かぞ)えられるほど人気(にんき)があったんだ。
理由(りゆう)は、カタバミのしぶとさ。いちど生(は)えるとなかなか絶(た)えないことから、「家(いえ)が絶(た)えない」という願(ねが)いにつながると考(かんが)えられたんだよ。上杉謙信(うえすぎけんしん)や長宗我部氏(ちょうそかべし)、酒井氏(さかいし)など、名(な)だたる武将(ぶしょう)たちが使(つか)っていたんだ。
校庭(こうてい)のすみの小(ちい)さな草(くさ)が、お城(しろ)の旗(はた)にえがかれていたなんて、ふしぎな気持(きも)ちになるね。

鏡草(かがみくさ)とよばれた理由(りゆう)

カタバミには鏡草(かがみくさ)という別名(べつめい)があるよ。葉にふくまれるシュウ酸が、金属(きんぞく)のくもりを落(お)とすからなんだ。
むかしの人(ひと)は、この草(くさ)で鏡(かがみ)や仏具(ぶつぐ)をみがいていた。ガラスの鏡(かがみ)がなかった時代(じだい)、鏡(かがみ)は金属(きんぞく)をみがいて作(つく)るものだったからね。
いまでも、十円玉(じゅうえんたま)をこすればその力(ちから)をためせるよ。何百年(なんびゃくねん)も前(まえ)の人(ひと)と、同(おな)じことをしてみることができるんだ。

クローバーとは、なかまですらない

三つ葉がそっくりなカタバミとクローバー。でもこのふたつ、科(とが)がちがう——つまり、生(い)き物(もの)としてのなかまですらないんだ。
カタバミはカタバミ科(とが)、クローバー、つまりシロツメクサはマメ科(とが)。マメ科(とが)というのは、エダマメやソラマメと同(おな)じグループだよ。
にているのは、たまたま。ぜんぜんちがう家系(かけい)の植物(しょくぶつ)が、同(おな)じような葉の形(かたち)にたどりついたんだね。