子どもの感性を育むアートな休日!親子で楽しむ岐阜県のおすすめ美術館5選

子どもの感性を育むアートな休日!親子で楽しむ岐阜県のおすすめ美術館5選

織田信長の天下統一の拠点であり、豊かな自然と清流に恵まれた岐阜県。白川郷や飛騨高山、長良川の鵜飼など、歴史と自然を満喫できる観光地として知られていますが、実は子どもの創造力を豊かに育む、ユニークで魅力的な美術館がたくさんあることをご存知ですか?

「うちの子、じっとしていられないから美術館はまだ早いかも…」「アートってなんだか難しそう」 そんな風に感じているパパさん、ママさんもご安心ください。今回ご紹介するのは、静かに絵を鑑賞するだけではない、体験型の美術館ばかりです。

粘土のお城のような不思議な建物にワクワクしたり、キラキラのタイルで自分だけの宝物を作ったり、土の感触を楽しみながら世界に一つの器を作ったり。さらには、アート作品そのものの中に入って、全身で冒険気分を味わえる場所まで!

子どもたちの「なんだろう?」という好奇心は、最高の探求心です。本物のアートに触れる体験は、子どもたちの心に「面白い!」「きれい!」「作ってみたい!」というポジティブな感情の種をまき、自由な発想力や色彩感覚をぐんぐん伸ばしてくれます。

さあ、「ぬりえ図鑑」編集部が自信をもっておすすめする、岐阜県のアートスポットへ。ご家族の思い出の1ページに、カラフルで創造的な彩りを加えに出かけましょう!

1. タイルの宝箱に夢中!「多治見市モザイクタイルミュージアム」(多治見市)

まずご紹介するのは、まるでおとぎ話の世界から飛び出してきたような、ユニークな外観の美術館です。建築家・藤森照信氏が設計した「多治見市モザイクタイルミュージアム」は、タイルの原料となる粘土山をイメージした建物で、子どもたちの冒険心をくすぐります。

日本一のタイル生産地である多治見市ならではのこの施設は、ただタイルを見るだけではありません。タイルの歴史や文化を学び、その美しさと可能性に触れられる、まさに「タイルのテーマパーク」です。

親子におすすめのポイント

館内に入ってまず驚くのが、4階の半屋外展示スペース。天井の開口部から太陽の光が差し込み、キラキラと輝くタイルで彩られた空間は、息をのむほどの美しさです。ここでは写真撮影もOKなので、お子さんと一緒にフォトジェニックな一枚を狙ってみてはいかがでしょうか。

そして、子どもたちが一番夢中になるのが、1階の体験工房です。マグネットやフォトフレームなど、好きな土台を選んで、色とりどりのタイルを自由に貼り付けていく小物作り体験ができます。まるで「ぬりえ」のように、どの色とどの形を組み合わせようか、真剣な表情でタイルを選ぶお子さんの姿は、きっと最高のシャッターチャンスになりますよ。自分で作った宝物は、旅の素敵な思い出になること間違いなしです。

施設情報

2. 土に触れて、心で感じる。「セラミックパークMINO」(多治見市)

やきものの町・多治見市が誇る、もう一つのアートスポットが「セラミックパークMINO」です。緑豊かな丘陵地に広がるこの複合施設は、世界的建築家・磯崎新氏が設計したユニークな建物が特徴。現代陶芸の粋を集めた「岐阜県現代陶芸美術館」を中心に、ショッピングや食事が楽しめる「オリベスクエア」、そして親子連れ必見の「作陶館」などが集まっています。

親子におすすめのポイント

なんといっても一番のおすすめは、「作陶館」での陶芸体験です。粘土をこねて形を作る「手びねり」や、素焼きの器に絵を描く「絵付け」など、小さなお子さんから大人まで楽しめるプログラムが用意されています。ひんやりとした土の感触は、子どもの五感を豊かに刺激します。親子で「何を作ろうか?」と相談しながら、世界に一つだけの作品作りに挑戦してみてください。汚れてもいい服装で出かけるのがポイントです。

敷地内はとても広く、屋外には水の流れるカスケード広場や展望台などがあり、散策するだけでも気持ちがいい場所です。アート鑑賞や作陶体験の後は、自然の中で深呼吸してリフレッシュ。一日を通して、ゆったりと「作る喜び」に浸ることができるスポットです。

施設情報

3. アートの森で冒険だ!「養老天命反転地」(養老町)

「ここは本当に日本?」と思わず口にしてしまうような、不思議な光景が広がるアート施設、それが「養老天命反転地」です。ここは、美術作品の中に入って、全身でその世界を体験できるユニークな場所。アーティストの荒川修作氏とマドリン・ギンズ氏による、巨大なアートプロジェクトです。

地面はデコボコ、建物は傾き、道は迷路のよう。日常ではありえない非日常空間に、子どもたちは目を輝かせ、たちまち冒険の主人公になります。

親子におすすめのポイント

平衡感覚を試されるような斜面や、次に何があるかわからない迷路状のパビリオンなど、全身を使って進んでいく体験は、他の施設では決して味わえません。「あっちに行ってみよう!」「ここ、落ちそうだね!」と、親子で声を掛け合いながらゴールを目指す時間は、最高のコミュニケーションの機会になります。

ただし、ここは遊園地ではなく、アート作品です。転倒など怪我の危険も伴うため、訪れる際は必ず運動靴(スニーカー)と動きやすい服装(長ズボン推奨)で。ヘルメットの無料貸し出しもあるので、ぜひ利用しましょう。少しスリリングな体験だからこそ、達成感もひとしお。養老公園内には「岐阜県こどもの国」や「養老の滝」もあり、一日中アクティブに過ごしたいファミリーに最適です。

施設情報

4. 本格アートと自然を満喫。「岐阜県美術館」(岐阜市)

岐阜市の中心部、金華山の麓に広がる岐阜公園内にある「岐阜県美術館」は、本格的なアートに触れたいファミリーにおすすめの場所です。コレクションは、モネやルノワールといった印象派の巨匠から、ミレーの作品、そして岐阜県出身の素朴で味わい深い絵を描いた熊谷守一の作品まで、見ごたえ十分。

親子におすすめのポイント

子どもと一緒に名画を鑑賞する際は、「何が描いてあるかな?」「どんな色を使っているかな?」とクイズのように話しかけてみるのがおすすめです。教科書や図鑑で見たことのある絵の「本物」が持つ迫力や色彩の美しさは、きっと子どもの心に深く刻まれるでしょう。

美術館の周りには緑豊かな庭園が広がり、屋外彫刻を眺めながら散策するのも楽しい時間です。また、美術館がある「岐阜公園」は、金華山ロープウェーに乗って岐阜城を目指したり、リス村で可愛いリスと触れ合ったりと、見どころがたくさん。アート鑑賞とレジャーを組み合わせて、一日中楽しむことができます。定期的に子ども向けのワークショップも開催されているので、お出かけ前に公式サイトをチェックしてみてください。

施設情報

5. キラキラの世界にうっとり。「飛騨高山美術館」(高山市)

風情ある古い町並みが人気の観光地、飛騨高山。その小高い丘の上に立ち、北アルプスの絶景を望むのが「飛騨高山美術館」です。ここに収蔵されているのは、19世紀末ヨーロッパで花開いたアール・ヌーヴォー、アール・デコ期のガラス工芸品や家具のコレクション。

エミール・ガレやドーム兄弟、ルネ・ラリックといった巨匠たちが生み出した作品は、繊細で、優美で、まるで宝石のよう。

親子におすすめのポイント

ガラスの器やランプシェードに描かれた、植物や昆虫のモチーフ、そして光を受けて変化する色彩の美しさは、子どもたちの目にも魅力的に映るはずです。「このお花、きれいだね」「チョウチョがいるよ!」と、親子で宝探しのように作品を鑑賞するのも楽しいでしょう。キラキラした美しいものに触れる体験は、子どもの美的センスを優しく育んでくれます。

館内のカフェからは、雄大な北アルプスの山々を一望でき、最高のロケーションでティータイムを楽しめます。高山の古い町並み散策と合わせて、少しだけ背伸びした、優雅なアート体験をプランに加えてみてはいかがでしょうか。本物の美しさに触れた経験は、きっと忘れられない思い出になります。

施設情報

まとめ

親子で楽しむ岐阜県のおすすめ美術館5選、いかがでしたでしょうか?

作る喜びを体験できる場所から、全身でアートを体感する場所、そして本物の美しさに静かに触れる場所まで、岐阜県には子どもの感性の扉を開く、多種多様なアートスポットが満載です。

美術館は、決して静かにしていなければいけない堅苦しい場所ではありません。親子で「これ、面白いね!」「何でできているんだろう?」と会話を楽しみながら、自由に感じることが何よりも大切です。

次の休日は、お子さんの心というパレットに、新しい色と形を加えるアートな旅に出かけてみませんか?きっと、家族みんなが笑顔になれる、創造的な一日が待っていますよ。