新幹線の塗り方|E5系はやぶさの「あの緑」を色鉛筆で再現するコツ

新幹線の塗り方|E5系はやぶさの「あの緑」を色鉛筆で再現するコツ

「はやぶさの緑、これでいい?」——新幹線のぬりえを渡すと、子どもはたいてい緑の色鉛筆を1本手に取ります。そして塗り終えたあと、なんだか本物と違う、と首をかしげる。

それもそのはずで、新幹線の車体は1色ではできていません。E5系はやぶさなら、上半分の深い緑、下半分の白、その境目を走るピンクの帯。この3色の関係が「らしさ」を作っています。

この記事では、代表的な新幹線を本物らしく塗るコツを、色の選び方から順番までまとめました。色鉛筆1本で塗っていた新幹線が、見違えるはずです。

まず知っておきたい「車体は3層」の考え方

新幹線の塗り分けは、多くの車両でこの構成になっています。

  • 上半分:その車両を象徴する色(はやぶさなら緑、こだま・のぞみなら白)
  • 下半分:白またはグレー
  • 境目の帯:細いラインが1〜2本
新幹線の塗り分けは上半分・下半分・帯の3層
上半分の色・下半分の白・境目の帯。この3つを分けて考えると塗りやすくなります(図解)

塗る順番は「広い面 → 細い帯 → 窓」が失敗しにくいです。細い帯を先に塗ると、広い面を塗るときにはみ出して汚れてしまいます。

E5系はやぶさ|緑は「1本で塗らない」

E5系の車体上部は、深く落ち着いた緑です。12色セットの「みどり」をそのまま塗ると、明るすぎて別物になります。

緑の作り方

  1. まずみどりを薄く全体に塗る(力を入れない)
  2. 上からあおを軽く重ねる。深みが出る
  3. 影になる部分だけくろをほんの少し
緑・青・黒を重ねて深緑をつくる3段階
左から、みどりを薄く/あおを重ねる/影にくろを少し。重ねるほど深い緑になります

コツは、1回で濃くしないことです。薄く3回重ねるほうが、1回で強く塗るよりずっときれいな深緑になります。24色セットがあれば「ふかみどり」「あおみどり」が使えるので、さらに近づきます。

ピンクの帯を活かす

緑と白の境目にある細いピンクの帯。ここは面積が小さいぶん、しっかり発色させると全体が締まります。帯だけは強めの筆圧で塗ってください。芯を尖らせておくとはみ出しにくくなります。

白い車体こそ「塗る」

N700系のような白い車体を、紙の白のまま残していませんか。それでも間違いではないのですが、少し寂しく見えます。

白い車体には、うすいグレーや水色を、影になる部分にだけ入れてみてください。車体の下側、窓の下、連結部分のあたりです。白い面の中に薄い影があるだけで、鉄の塊としての重さが出ます。

このとき、影を入れる位置は全部の車両で揃えるのが大事です。バラバラだと、どこから光が当たっているのか分からない絵になってしまいます。

窓は「黒」ではなく「濃い青」

窓を黒一色で塗ると、そこだけ穴が空いたように見えます。実際の窓ガラスは空を映しているので、濃い青や紺のほうが自然です。

さらに、窓の上のほうだけ白く残す(塗らない)と、光が反射しているように見えます。この「塗らない部分をつくる」テクニックは、光沢の塗り方でも使う考え方です。

車両別の色メモ

車両上半分ポイント
E5系 はやぶさ深い緑ピンク緑は青を重ねて深く
E6系 こまち赤は塗り重ねてムラを消す
E7系 かがやき青系+銅色の帯銅・金帯はオレンジと茶を重ねる
N700系白い面に薄い影を入れる
ドクターイエロー黄色黄色は濃淡がつきにくい。影は薄いオレンジで

正確な色が知りたくなったら、図鑑を開いてみてください。「塗り絵の参考になる図鑑」は電車の図鑑5選で紹介しています。写真を見ながら塗ると、観察する力も一緒に育ちます。

在来線もおもしろい

新幹線に慣れたら、在来線にも挑戦してみてください。山手線のうぐいす色、京浜東北線の水色、中央線のオレンジ。帯1本の色だけで路線が言い当てられるのは、日本の鉄道ならではの面白さです。

うぐいす色は、緑に少しだけ黄色を混ぜると近づきます。ここでも「1本で塗らない」が効いてきます。

さっそく塗ってみましょう

つまずくのは、たいていこの3つ

新幹線がうまく塗れないとき、原因はだいたい決まっています。

  • 最初から濃く塗ってしまう|色鉛筆は濃くはできても薄くは戻せません。1回目は「塗ったかどうか分からない」くらいで正解です
  • 帯からはみ出す|先に帯を塗り、あとから車体を塗ると、帯の境目で手が止まりません
  • 先が丸い鉛筆で細部に入る|帯やライトの前に削り直してください。ここだけは道具の問題です

とくに1つめが決定的です。濃く塗った上に別の色を重ねても、下の色は変わりません。色鉛筆は上から色を足していく画材なので、順番を間違えると取り返しがつかない。薄く始めるのは、丁寧さの問題ではなく仕組みの問題です。

実物を見に行く前に決めておくこと

駅で本物を見ると、塗り方が一段変わります。ただ、何を見るか決めずに行くと、ただ「速かった」で終わります。

見るポイントを1つか2つに絞ってください。

  • 屋根と側面で色が違って見えるか|同じ塗装でも光の当たり方で変わります
  • 窓は黒く見えるか|たいてい空や照明が映り込んでいて、真っ黒ではありません
  • 鼻先のカーブがどこまで続いているか|E5系は15メートルあります

ホームに入れない場合は、新幹線が通過する跨線橋や高架下でも十分です。停まっているより動いているほうが、光の変化はよく分かります。

見た日の夜に、同じ絵柄をもう1枚塗ってみてください。前に塗ったものと並べると、自分でも驚くほど違います。