秋の塗り絵で季節を感じる|どんぐり・紅葉・お月見を親子で楽しむ

秋の塗り絵で季節を感じる|どんぐり・紅葉・お月見を親子で楽しむ

朝晩の空気が変わってくると、子どもは意外と早く気づきます。「なんかにおいがちがう」「はっぱがちゃいろ」。せっかく芽生えたその感覚を、もう少し広げてあげたい。

秋は、塗り絵ととても相性のよい季節です。色数が多く、しかも一つひとつに名前がある。赤といっても紅葉の赤、ナデシコの淡い赤、彼岸花の強い赤はまったく違います。この違いに気づけると、色鉛筆を持つ手が変わります。

この記事では、秋のぬりえを親子で楽しむための切り口を、季節の進み方に沿って紹介します。外遊びと組み合わせる方法も入れました。

9月|まだ暑いうちは「秋の花」から

紅葉にはまだ早い9月は、花が主役です。ぬりえ図鑑でも、この時期に選ばれているのは秋の花が中心です。

金木犀は、においで秋を知らせてくれる花です。塗る前に一度、実物のにおいをかいでから塗ると、子どもの記憶に残り方が変わります。近所で咲いている場所を探すところから始めてみてください。

ほかの花も見たい方は秋の花のぬりえ一覧からどうぞ。

10月|拾ってきたものと並べて塗る

公園でどんぐりや松ぼっくりを拾ってくる時期です。ここで一工夫。拾ってきた実物を机に置いて、それを見ながら塗る。これだけで、ぬりえが観察の時間になります。

どんぐりを実際に見ると、茶色一色ではないことに気づきます。上のほうは明るく、下にいくほど濃い。帽子(殻斗)はもっと暗い茶色で、質感もざらざらしています。「同じ茶色でも違う」と気づいた瞬間が、色を重ねる動機になります。

落ち葉は「押し葉」にして残す

きれいな落ち葉を見つけたら、新聞紙にはさんで本の下に置いておくだけで押し葉になります。乾いたら、塗った作品の横に貼ってみてください。自分で塗った紅葉と、本物の落ち葉が並ぶ。それだけで作品になります。

11月|紅葉に挑戦する

秋のぬりえで、いちばん手ごたえがあるのが紅葉です。1枚の葉のなかに黄色・オレンジ・赤・茶色が同居していて、塗り分けではなく塗り重ねが必要になります。

手順はシンプルです。まず葉全体に黄色を薄く。次に外側からオレンジ、いちばん先端に赤。最後に葉脈のまわりへ茶色を少し。明るい色から順にが鉄則で、逆にすると濁ります。

黄色・オレンジ・赤を重ねて紅葉を塗る3段階
左から、黄色を薄く/外側にオレンジ/先端に赤と葉脈に茶色。明るい色から順に重ねます

詳しい手順は紅葉の塗り方講座にまとめています。グラデーションの練習としても、秋はいい題材です。

行事とあわせて楽しむ

時期行事塗り絵と組み合わせるなら
9月中旬お月見塗ったうさぎを窓に飾って、実際の月と見比べる
9月中旬敬老の日塗った絵をカードにして贈る
10月末ハロウィン切り抜いて壁に貼り、飾り付けにする
11月中旬七五三着物の柄を自由な色で塗ってみる

行事のぬりえは秋の行事・イベントのぬりえ一覧にまとめてあります。

秋の色をそろえる

秋を塗るなら、12色セットでは少し物足りません。必要になるのは茶系とオレンジ系の中間色です。こげ茶、黄土色、朱色。この3色があるだけで、表現できる秋がぐっと広がります。

色鉛筆の選び方は子どもの色鉛筆の選び方で詳しく解説しています。

今日から始められる秋のぬりえ

なぜ葉は赤くなるのか

紅葉を塗るとき、「なぜ赤くなるの?」と聞かれることがあります。答えを知っていると、塗る色の選び方まで変わります。

葉が緑なのは、光合成をするクロロフィルという緑の色素があるからです。秋になって気温が下がると、木は葉を落とす準備を始め、この緑の色素を分解して幹に回収します。

すると、それまで緑に隠れていた黄色い色素が見えてきます。イチョウが黄色くなるのはこれです。黄色は新しくできた色ではなく、もともとあった色なのです。

いっぽうモミジやカエデは、緑が抜けたあとに赤い色素が新しく作られます。だから赤くなる木と黄色くなる木があります。

塗り絵に活かすなら、黄色を先に敷いてから赤を重ねるのが理にかなっています。実際の葉も、緑→黄→赤の順に変化しているからです。1枚の葉のなかに3色が混ざるのは、その途中の姿を見ているからです。

よくある失敗

赤から塗り始める。いちばん多い失敗です。赤を先に塗ると、上から黄色をのせても色が変わりません。明るい色からという原則は、紅葉ではとくに効きます。

1枚の葉を1色で塗る。本物の葉は、先端が赤く根元が黄色いことが多い。1枚のなかで色が変わるほうが自然です。

全部の葉を同じ色にする。木全体を塗るときは、葉ごとに色を変えてください。赤い葉、まだ緑の葉、黄色い葉が混ざっているのが実際の姿です。均一に塗ると壁紙のように見えます。

拾ってきたものを残す

秋は、塗ったものと実物を並べて残せる季節です。

きれいな落ち葉を見つけたら、新聞紙にはさんで本の下に置いておくだけで押し葉になります。1週間ほどで乾きます。乾いたら、塗った作品の横に貼る。自分で塗った紅葉と、本物の落ち葉が並ぶと、それだけで作品になります。

どんぐりは、煮沸するか冷凍すると虫が出るのを防げます。拾ってそのまま置いておくと、しばらくして中から幼虫が出てくることがあります。これを知らずに机に置いておくと、たいてい後で困ります。

拾った日付と場所を書いた紙を添えておくと、翌年に見返したときの記録になります。