紅葉の名所をぬりえで旅する|いろは坂・奥入瀬・袋田の滝・香嵐渓・東福寺

紅葉の名所をぬりえで旅する|いろは坂・奥入瀬・袋田の滝・香嵐渓・東福寺

紅葉の名所は、テレビや雑誌で毎年のように紹介されます。でも、実際に全部を見に行けるわけではありません。そこで、塗り絵で名所をめぐるという楽しみ方を提案します。

ぬりえ図鑑には、本物の写真をもとに描いた紅葉の名所の塗り絵があります。どれも3枚ずつで、1枚目はかんたん、3枚目は大人も楽しめる細かい絵になっています。この記事では、見ごろの早い順に5か所を紹介します。小さな子どもは1枚目、小学生は2枚目、大人や細かい作業が好きな人は3枚目と、家族でちがう難しさの絵を選んで、同じ名所をいっしょに塗ることもできます。家族で行く予定の場所があれば、行く前に塗っておくと、現地で「塗った景色だ」と見くらべられます。

見ごろの早い順に5か所

名所場所見ごろの目安塗り絵の見どころ
日光のいろは坂栃木県10月中旬〜下旬ヘアピンカーブの道と、山いちめんの紅葉
奥入瀬渓流青森県10月下旬〜11月上旬苔むした岩と、流れる水の白い筋
袋田の滝茨城県11月上旬〜中旬4段に流れ落ちる大きな滝
香嵐渓愛知県11月中旬〜下旬川にかかる赤い橋と、もみじのトンネル
東福寺の通天橋京都府11月中旬〜12月上旬谷をわたる木の橋と、もみじの海

見ごろは、その年の気温によって1〜2週間ずれます。北の山から始まって、だんだん南へ、低いところへ下りてくる。紅葉前線とよばれる動きです。表を上から順に塗っていくと、紅葉が日本を南へ進んでいく様子を追いかけることになります。

名所ごとの塗り方のコツ

いろは坂|道の灰色を先に決める

くねくね曲がる道は、紅葉より先に灰色で塗っておきます。道の形がはっきりしていると、まわりの紅葉をどれだけ自由に塗っても、絵がまとまります。先に紅葉を塗ると、道との境目がわからなくなりがちです。

奥入瀬渓流|水は白く残す

流れる水は、ほとんど塗らずに白いままがいちばんきれいです。岩のふちにだけ薄い水色をのせ、苔の緑と紅葉の赤をしっかり塗ると、白い水がいきいきと流れて見えます。

袋田の滝|岩の段ごとに濃さを変える

袋田の滝は、岩を4段に分かれて流れ落ちることから「四度の滝」ともよばれます。段ごとに岩の灰色を少しずつ変えると、高さが伝わります。滝の水は奥入瀬と同じく白で残してください。

香嵐渓・東福寺|赤い橋と紅葉の赤を分ける

どちらも橋が主役です。香嵐渓の待月橋は朱色、東福寺の通天橋は木の茶色。橋と紅葉が同じ赤にならないように、紅葉はオレンジや黄色を多めにまぜるのがコツです。全部を同じ赤で塗ると、橋がもみじの中に消えてしまいます。

山の紅葉は「まだら」に塗る

紅葉の山を塗るとき、山全体を赤一色にしてしまう人がいます。でも本物の山をよく見ると、赤・黄色・オレンジ・緑がまだらにまざっています。木の種類によって色づき方がちがうからです。

もみじは赤、イチョウやブナは黄色やオレンジ、そしてスギやマツは秋になっても緑のままです。塗り絵の山の木のかたまりを、赤・黄色・オレンジ・緑で1つずつ塗り分けてみてください。緑をところどころに残すと、紅葉の赤や黄色がかえって引き立ちます。赤だけで塗るより、ずっと本物らしい山になります。

遠くの山は、うすく青っぽく

名所の絵には、奥に山が重なっているものが多くあります。ここでよくある失敗が、手前も奥も同じ濃さの赤で塗ってしまうこと。そうすると、山がぺったりとくっついて見えてしまいます。

これを防ぐのが、画家も昔から使ってきた「空気遠近法」というテクニックです。本物の景色では、遠くのものほど空気の層を通して見るので、色がうすく、青っぽく見えます。手前の木はこく、まん中の山はすこしうすく、いちばん奥の山はうすい青むらさきに。これだけで、奥行きがぐっと出ます。

手前はこく、奥ほどうすく青っぽく塗った紅葉の山
手前の木はこく、まん中の山は少しうすく、いちばん奥の山はうすい青むらさきに。遠くほど色がうすく見えます

紅葉1枚の塗り方は紅葉の塗り方講座で、明るい色から重ねる手順をくわしく紹介しています。

塗った絵を、旅の記録にする

実際に紅葉を見に行ったら、塗った絵の余白に行った日付と、そのときの天気、だれと行ったかを書きこんでおきましょう。写真はスマートフォンの中に埋もれてしまいがちですが、自分で塗った絵は、見返したときに「この赤はあの日の色だった」と思い出せる、ちょっとちがう記録になります。

行けなかった場所は、図鑑やインターネットで写真を見ながら塗るのも楽しい時間です。「来年はここに行こう」と、次の秋の目標にもなります。5か所の塗り絵を全部塗り終えたら、日本地図に並べて貼ってみてください。北から南へ、紅葉がどう進んでいくかが、自分の塗った絵でたどれる1枚の地図になります。

いっしょに塗りたい秋のぬりえ