夏になると、ぬりえ図鑑で昆虫のダウンロードが一気に増えます。カブトムシ・クワガタだけで年間10,000回以上、虫全体では17,000回以上。恐竜や電車と並ぶ人気ジャンルです。
この記事では、実際のダウンロード数にもとづく昆虫ぬりえの人気ランキングを紹介します。塗るときのポイントもあわせてまとめました。
1位|カブトムシ
予想どおりの1位です。日本の夏の主役。
塗るときの最重要ポイントは、黒一色にしないこと。実物は赤みがかった茶色で、光が当たると金属のように光ります。赤茶 → こげ茶 → 黒の順に重ねると、深みが出ます。
背中の中央を細く白く塗り残すと、硬い殻のツヤになります。詳しくはカブトムシの塗り方で解説しています。
2位|ヘラクレスオオカブト
世界最大級のカブトムシ。長い角が特徴です。
ここで多くの人がやってしまうのが、全身を黒く塗ること。実物は角こそ黒いものの、前ばね(背中)は黄土色や黄緑がかった色をしています。黒く塗ってしまうと別の虫になります。
3位|ノコギリクワガタ
大きく湾曲した大アゴが目印。クワガタのなかでいちばん人気です。
体は赤みが強い茶色。黒を入れすぎないでください。大アゴは付け根をいちばん濃くし、先端に向かって薄くすると太さが出ます。
4位|オオカマキリ
カブトムシ・クワガタ以外で唯一トップ5に入った虫です。
実はカマキリのぬりえは4種類しかありません。それでも1種類あたりのダウンロード数はサイト全体で4番目という人気ぶりです。
塗るときは、緑と茶色のどちらでも構いません。オオカマキリには緑色型と褐色型がいて、どちらも本物です。「なぜ2種類いるの?」という会話が生まれる題材でもあります。
5位〜10位
5位|ネプチューンオオカブト
南米にすむ大型のカブトムシ。黒く見えますが、光沢が非常に強いのが特徴です。全面を黒で塗ると魅力が消えます。
こげ茶を敷いてから、角と背中の一部をあえて塗り残す。その塗り残しが光沢になります。黒は最後に、脚の付け根など狭い範囲だけ。ネプチューンオオカブトのぬりえを見る
6位|コーカサスオオカブト
角が3本ある迫力のある種類。角の付け根を濃く、先端を明るくすると、前に突き出して見えます。
角の断面は平たいので、1本の角のなかにも明るい面と暗い面があります。ここを塗り分けられると一気に本物らしくなります。コーカサスオオカブトのぬりえを見る
7位|ミヤマクワガタ
体に細かい毛が生えていて、他のクワガタよりくすんで見えます。こげ茶に黄土色を少し重ねると、この質感に近づきます。
頭の後ろが盛り上がっているのが見分けどころ。オオクワガタと並べて塗ると違いがはっきりします。ミヤマクワガタのぬりえを見る
8位|オオクワガタ
黒くて光沢が強い種類。下地にこげ茶を敷いてから黒を重ねると、ただの黒にならず深みが出ます。
大アゴの内側の歯の形が種類を決める部分なので、ここだけは輪郭をつぶさないように塗ってください。オオクワガタのぬりえを見る
9位|ニジイロクワガタ
オーストラリアにすむ、金属光沢のあるクワガタ。緑・青・赤を薄く重ねると虹色に近づきます。1色で塗ると魅力が出ません。
注意点は、重ねすぎて濁らせないこと。それぞれの色は「うっすら乗っている」程度で止めます。塗り残した白が光沢になります。ニジイロクワガタのぬりえを見る
10位|ダンゴムシ
唯一の身近な虫。実は昆虫ではなく、エビやカニに近い甲殻類です。足が14本あることを数えてみてください。
丸まった形は、外側を濃く、中心を明るく塗ると立体に見えます。庭で捕まえてきて、見ながら塗れるのがこの題材の強みです。ダンゴムシのぬりえを見る
9位のニジイロクワガタは、塗り絵としていちばん面白い題材かもしれません。金属光沢で見る角度によって色が変わるため、正解がありません。緑・青・赤を薄く重ねて、自分だけの虹色を作れます。
ランキングから見えること
上位10種のうち8種がカブトムシ・クワガタでした。チョウやトンボは本数が多いのに、上位には入っていません。
理由はおそらく「捕まえたい虫」だからです。見て終わりではなく、探して、捕まえて、飼う。その延長線上に塗り絵があります。
だとすれば、採集や飼育とセットにするのがいちばん効きます。捕まえてきた虫を横に置いて塗る。それだけで観察の時間になります。
夏休みの自由研究にも
塗った絵に、捕まえた日付・場所・大きさを書き添えると、そのまま観察記録になります。写真より手を動かした分だけ記憶に残るのが塗り絵の強みです。
何種類か並べると、「同じカブトムシでも個体で色が違う」という発見が生まれます。
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なぜ外国のカブトムシが上位に入るのか
ランキングを見ると、日本にいない種類が3つも入っています。ヘラクレス、ネプチューン、コーカサス。いずれも南米や東南アジアの種です。
理由はおそらく、図鑑とゲームで先に知るからです。実物を見たことがなくても名前と姿を知っている。むしろ、身近なカブトムシより「特別なもの」として記憶されています。
これは塗り絵にとって都合のいい性質です。実物が手に入らないものほど、絵で確かめたくなる。塗りながら「これはどこにいるの?」という話ができます。
ヘラクレスオオカブトは中南米の高地の森にすみ、大きなものは18センチを超えます。前ばねが黄色っぽいのは乾いているときで、湿ると黒く変わります。塗るときに黄色でも黒でもいい理由が、ここにあります。